今を乗り切るためのストレスマネジメント、続きです。遠い過去のことになりましたが、第2次世界大戦下、当時のナチスドイツにより、多くのユダヤ人が毒ガス施設のアウシュビッツ収容所に送られて命を絶ちました。そこから生還したユダヤ人の精神科医のヴィクトール・フランクルが書いた「夜と霧」は、現在の私たちに示唆と勇気を与えてくれるかもしれません。人間が追い詰められた時、心の持ち方が如何に命に影響するかが見て取れます。冷静さを保とうとすること、将来に希望を持ち続けること。あとは何とかして心身を健康に保つ努力をすること、でしょうか。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
ストレスマネジメント…実践編
あまり難しく考えないで、「何とかして心と体を楽しませる!」くらいに捉えてみましょう。
①
好きなこと、楽しいと感じること、落ち着くことをできるだけたくさん挙げる。悪いこと以外、普段はダメといわれていることも含めて全部:例えば、食べる、寝る、一人でいる、You Tubeを見る、テレビを見る、ラインをする、本を読む、音楽を聴く、ゲームをする、料理をする、掃除をする、物作りをする、買い物に行く、楽器を演奏する、歌う、ジョギングする、ドライブする、 愚痴をこぼす、この際勉強する!etc.
②
それぞれについて、できるだけ細かく考えてみる:例えば、「食べる」→「チョコが好き」→「キットカットが好き」→「抹茶味の2本入りキットカットが好き」→「抹茶味の2本入りキットカットを、ホットミルクを飲みながら食べると幸せ!」というふうに、一つの事柄について、どんなものをどういうふうにしていると落ち着けたり楽しいと感じられるか考えます。けっこうたくさんできると思いますよ。
③
今できることを選び、一人でやるか、家族などの協力が必要か考える:いくら好きでも「3密」は避けましょう。お金がかかることは額を考えましょう。誰かの協力が必要ならば、適切にお願いしてみましょう。迷ったら家族と相談しましょう。
④
ルールを決めます:学校生活や仕事という枠組みがないと、私たちの生活リズムは乱れがちになります。これは意志をもってキープすることが大事です。人間て、基本的にらくちんな方を選んじゃいますからね。例えば、ゲームをやっていいんだ!なんて思ってしまうと何時間でも終わらなくなることがあります。ラインはうれしいツールですが、いつも言葉には気を付けて、個人情報はしっかり守るとかね。心身の健康を保つには、何事もほどほどに。
⑤
ゆる~く時間割を作って、リラックスタイムを入れましょう:曜日ごとに変えてみるのもおもしろいかも。家族だけの時間は貴重ですけれど、ストレスフルになることがあるので、無理をせず、お互いに自分の時間も大事にしましょう。
⑥
愚痴や不安を吐き出すことはいいことです:ためないで、家族以外の相談できる機関を活用しましょう。月曜日に相談室の電話もご利用ください。匿名で大丈夫です。(SC古川 幸)